感染予防のお話

先月から、新型インフルエンザが世界中を騒がせていますね。
特に兵庫県下では、多数の感染者が出ていますので、
とても身近なものとして危機感を感じているかたも少なくないのではないでしょうか?

連日、ニュースや新聞でさまざまな情報が取りざたされていますが、
報道を見ていると新型インフルエンザは、とても感染力が強いもののようです。
感染を防ぐために、マスクや殺菌消毒の手洗い洗剤を購入する人が
薬局に押し寄せているようですが、
せっかくの予防対策も、正しく着用したり正しい洗い方ができていないと、
それほど効果が無いようです。
せっかく購入したのなら、正しい使い方をして、
しっかりと予防ができるように心がけたいものです。

さて今回のお話は、歯科での衛生面、またその取り組みについてです。
実際に白分の口の中に入れたり、触れるものであるだけに、
関心があることだと思います。

今、新型インフルエンザが注目を浴びていますが、
私達の周りには普段から、様々な細菌やウィルスが存在しています。
そしてその中にはとても感染力が強いものもあるのです。
皆さんも「院内感染」という言葉を聞かれたことがあると思います。
院内感染とは、病院や医療機関内で、
新たに細菌やウィルスなどの病原体に感染することです。

確かに病院は多様な病原体に感染した患者さんが集まるだけでなく、
薬剤耐性菌が多く生息していて感染症が発生しやすい環境にあります。
それに注射や手術などの医療行為には、体内に病原体が侵入するリスクが伴うのです。
それだけに病院では、環境衛生や予防対策を徹底しているのですが、
それでも皆さんが時々ニュースで見るように院内感染が発生してしまう。
それくらい細菌やウィルスというのは感染力が強いのです。

歯科医院の感染予防って!?

歯科医院の場合、多様な病原体に感染した患者さんが
来院されるわけではありませんが、安心はできません。
歯科医院の場合、総合病院や入院病棟を設けた医療機関などと比較すると、
細菌・ウィルスの種類は限られているかもしれませんが、
どんな細菌が、どんなルートで付着するか、予測はできないからです。

歯科医院での治療後、使用済みの器具には、
血液や、睡液、切削片などが付着しています。
それらの付着物には様々なウィルスが存在しています。
そういったウィルスは、消毒では死滅しないため、
滅菌しなければいけないのです。

また、歯科医院でもインプラント治療を行なっているところなら
外科的な手術が行なわれます。
もしも、インプラント手術に使用する器具、
それにドクターやスタッフが着用している衣類等が清潔でなければ、
手術部位に細菌やウィルスが進入する可能性は高くなります。
もちろん、手術室を含め、治療環境が清潔でなくても同じことです。

手術部位に細菌やウィルスが侵入すると、
ひどい炎症を起こすだけでなく、全身疾患を引き起こす恐れがあります。
また、口腔内の傷口からだけでなく、
仮に患者さんが手に切り傷を負っていらっしゃったとすると、
その傷口が院内設備に触れた場合も、
そこから細菌やウィルスが侵入する場合もあるのです。

衛生面こそよくチエックして

ですから歯科医院も、
「病原体に感染した患者様が来院されているわけでは無いから…」
と安心するのではなく、患者様に安心して治療を受けていただくために、
神経質なくらい衛生面に気をつけるべきだと思います。
そして患者さんも、自分の健康の危機管理という意味で、
そういう目で歯科医院を見ていただきたいのです。

衛生面に非常に気をつけている歯科医院は、
患者様がより安心できる環境で、より安全な治療を提供しているということですから、
患者様の立場に立って考えている歯科医院であるとも言えます。
つまり、その歯科医院が、衛生面にどのような気配りをしているのかを見ることで、
良心的な歯科医院かどうかを見極めることもできるということです。

少し前に、レーシック手術で、集団感染を起こした眼科が報道されましたが、
患者様に対する姿勢が」番現れるのが、衛生面であるといっても過言では無いんですね。

「そんな…。病院はどこも、衛生面に気をつけているんじゃないの?」
このような話をすると、そんな声が聞こえてきそうですね。
病院が神経質なくらい衛生面に気をつけるのは当たり前のことです。
でも、当たり前のことだからこそ、気を緩めることなく継続することは難しいのです。

治療に使用する器具や、ドクターやスタッフの衣類だけでなく、
院内の診療台や、フロア、扉、トイレなどの清掃に力を入れ、
常に清潔に保つように心がけているかどうか。
そういう部分に目を配ると、その病院が、
本当にあなたのことを考えているかどうかが分かるのですね。

コラム一覧に戻る